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母の命日


昨夜、矢高神社の花火大会だった。
昨年は8月21日だった。
母が亡くなってすぐに花火が夜空に美しく上がり、「なんとまあ、母らしい最期だなあ!」と居間のカーテンを開けてみんなで花火を見ていた。
姉がこんなことを言った。
「お母さんもおじいちゃんとお父さんと一緒に花火を見ているよ。」
花火のように潔くパッと散ってしまった母の命。
もう助からないとわかったときに「悔しい」と言っていた。
その一方で、人助けが好きで、誰かの世話になることを嫌がった母だから、わずかの日数の闘病で亡くなったことを喜んでいたとも思う。
隣の医院に点滴に行くときでさえも「私が行けばちょっとでも(経済的に)助かるじゃん。」と言っていた。
姉の言った通りに、母は確かに笑顔で花火を見ていたかもしれないと思った。

お母さん、いつも、ずっと、ありがとう。


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